西田は愛する妻子との死別から、
哲学することで
(させられたともいえます。)
ある矛盾に気が付きます。
絶対矛盾的自己同一
確かに愛する者は亡くなってしまった。
しかし、そこから哲学することで、
同じ哀しみを背負った他者と繋がったり、
自身の哲学を深めることができた。
人生の歩みを進めることができた。
すなわち、
「死」=「終わり」
ではなく、
始まりのきっかけになっている
という矛盾に気がついたのです。
一見、異なるものも、
そのままで、ひとつ “に” なること。
一見ことなるものも、
そのままで、ひとつ “で” あること。
西田はこれを、
「絶対矛盾的自己同一」と
定義しました。
「絶対矛盾的自己同一」の例を
いくつかみてます。
絶対矛盾的自己同一 の例 ① 「善と悪」
ある物事は、
ある人からみれば「善」
ある人からみれば「悪」
と、
個人の主観や、はからいで
物事を切り分けてしまっています。
しかし、
もともとは一つの「物事」です。
絶対矛盾的自己同一 の例 ② 「私と人類」
私たちは「個」でありながら、
「人類」の一部です。
私という「個」が存在していながら
「私」は、私一人で生きていません。
色んな人と関わり合いながら
他者に生かされながら生きています。
その意味において、
私という「個」は、
「人類全体」と「一つ」に
つながっています。
私と他人は違う存在ですが、
同じいのちを持つ人間として
切り分けられない不可分な存在です。
普段は見えないかもしれませんが、
つながっています。
絶対矛盾的自己同一の例 ③ 「過去、現在、未来」
「現在」は、
「現在」単独で存在しているわけではありません。
「過去」と「未来」と密接に関りあっています。
次回も、いくつか「絶対矛盾的自己同一」について
例を挙げてみたいと思います。
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