2022-05

読書感想

【本の要約・気づき】『生の短さについて』 セネカ著 ――「時間を深める読書」「コロナ禍の読書での気づき」

前回は、時間とは有限なはずなのに、 なぜ、そのことを忘れてしまうのか についてまとめました。 今回は、時間を深めて、 時(トキ)の世界への 向かう方法論について まとめていきたいと思います。 (時間と時(トキ)については前々回まとめています...
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【本の要約・気づき】『生の短さについて』 セネカ著 ――「休むことも仕事」について解説します。

前回に引き続き、 本書について、 まとめていきたいと思います。 セネカは、時間を、 量的な時間と、 質的な時(トキ)の2つに分けて 考えました。 今回は、 なぜ、時間をムダづかいしてしまうかについて まとめていきたいと思います。。 時間をム...
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【本の要約・気づき】『生の短さについて』 セネカ著 ―― 「人生は短いのではない、人が短くしている。」

本書の概要 本書は、古代ローマの哲学者セネカが著しました。 セネカは、時間というものを見つめなおし、 私たちを戒めるような言葉をつづっています。 時間と時(トキ)の違い 私たちは「時間」というものを、 過去・現在・未来と3つにわけて考えがち...
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【本の要約・気づき】黒い皮膚・白い仮面 フランツ・ファノン著 ―― 考え続けることの重要性と、すぐに結論づけることの危険性

人種差別で分断された社会で進むべき道 人種差別問題で苦悩するファノンは 一つの結論にたどり着きます。 人間とは一つのウイである。 ※ ウイ=フランス語でイエス 生きること、愛すること、高邁な精神を持つこと ※ 高邁(こうまい)=気高くあるこ...
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【本の要約・気づき】黒い皮膚・白い仮面 フランツ・ファノン著 ――「 差別をなくそうとして、差別しかえす」という罠

人種差別の糸口 ネグリチュード ネグリチュードとは、 「自分たちは黒人である!」 それを肯定し、黒人の歴史、文化を引き受け、 黒人固有の文化を高揚させよう!  という運動です。 ファノンも、フランス留学時の 差別から立ち直るため、 また、 ...
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【本の要約・気づき】黒い皮膚・白い仮面 フランツ・ファノン著 ―― 「日本語がお上手ですね」は差別発言。

今回は、精神分析医であるファノンから見た 黒人の内面についてみていきたいと思います。 黒人の内面には、自身の黒い皮膚を否定し、 白人と同化したいという気持ちがありました。 なぜ、「白人同化」したいのか、 どのように「白人同化」するのか その...
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【本の要約・気づき】黒い皮膚・白い仮面 フランツ・ファノン著 ―― 社会、文化的価値観によって差別意識は育まれる。

本書は、 なぜ、差別意識は生まれるのか また、それによって人に与える影響は どのようなものか。 違いを乗り越える社会を作るには どうすればよいか、 自らも差別を受けながら著した 25歳当時のフランツ・ファノンの叫びです。 ファノンの生い立ち...
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【本の要約・気づき】『ニコマコス倫理学』アリストテレス著――役に立つ、役に立たない、というのは社会のものさしで測っているに過ぎない。

22.05.23 放送 『100分de名著』より 内容をまとめていきたいと思います。 前回までのおさらい アリストテレスは、 ・幸福になりたいなら、徳を身につけよ! ・徳を身につけたいなら習慣的な行動で身につけよ! と、説きました。 前回ま...
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ツァラトゥストラ ニーチェ著 ―― 比較ばかりしていると、温かい沼に陥る。

今回は、ニーチェの思想は、 現代の私たちにどういった メッセージを与えるか についてまとめていきます。 コロナ禍という「失われた時代」に生きる私たち 現代には、 強い父性を感じられる存在はいませんし、 「戦後の復興」のような、国家単位の目標...
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ツァラトゥストラ ニーチェ著 ――永遠回帰の思想

まずは、前回までをおさらいしておきます。 神の信仰が強かったかの時代から 文明時代に移行する時代の過渡期で 人類に新しい価値を提示しようと著したのが 本書『ツァラトゥストラ』です。 前回までの振り返り ルサンチマン 自分が絶対と信じるものを...