ハンナ・アーレント著『全体主義』からの気づきをまとめました。
結論
「全体主義」は、「異分子を排除する」という
いじめのメカニズムと似ているようで、違います。
【全体主義】
個人の自由を認めず、個人の生活や思想は、
国家全体の利害と一致するよう統制されなければならないとする
思想または政治体制である。(Wikipediaより)
理由
ヒトは異分子を排除したい生き物です。
私にも、あなたにも、
脳の中にそういう“機能”が組み込まれています。
これが脳科学的にみた「いじめ」のメカニズムです。
参考文献:中野信子著 「ヒト「いじめ」をやめられない」
「全体主義」は、
「〇〇は、けしからん、許せない、気に食わない」といった
不満の感情が、人々の心の中に地下水脈のように流れていて、
そこに、不満を爆発させるようなキッカケが起こると
単に気に食わなかった「アイツら」が、「敵」へと変容し、
排除しようとします。
不満というガスが溜まっているところに
火がついて爆発した、というイメージですね。
具体例を挙げてみます。
具体例 ①
私は今、仏教に興味があってよく本を読んでいます。
読み進めるうちに、自分の悩みや、苦しみが
ほどけていくことがあります。
「この世の真理はここにあったんだ!」
と、錯覚することさえ、あるんですよね。
(仏教の面白いところは「そんなことねーから!」って書いてたりするところです。)
具体例 ②
もう一つ身近な例を挙げてみます。
コロナ陰謀論を信じる人には、
もともと日本社会に不満を持っています。
そこに陰謀説が流れ込んでくると
「俺たちが上手くいってないのはこの陰謀のせいだったのか!」と、
今までバラバラだったパーツが、
気持ち良くガッチリハマってしまい、
そこから抜け出せなくなってしまいます。
結論
私も、日本社会に不満はありますが、
そこに陥りやすい罠がある、ということは
常に自覚しておかなければなりませんね。
【幸福のヒント】
不満という感情に陥ると、落とし穴にハマりやすくなる。
参考文献
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