ル・ボンが考える「群衆」
人間の集団は、それを構成する各個人の性質とは
非常に異なる新たな性質をそなえる。
すなわち、意識的な個性が消えうせて、
あらゆる個人の感情や観念が、
同一の方向に向けられるのである。

群衆心理 (講談社学術文庫)
民主主義が進展し、「群衆」が歴史をうごかす時代となった19世紀末、フランスの社会心理学者ギュスターヴ・ル・ボンは、心理学の視点に立って群衆の心理を解明しようと試みた。フランス革命やナポレオンの出現などの史実に基づいて「群衆心理」の特徴とその功罪を鋭く分析し、付和雷同など未熟な精神に伴う群集の非合理的な行動に警告を発した...
この一文を読んだとき、中野信子著『ヒトはいじめをやめられない』
のことを思い出しました。
学級というのは、極めていじめが起こりやすい場所であり、
発見も通報も究明も難しい場所なのだそうです。
それは「赤信号みんなで渡れば怖くない」と言われるように、
集団でいることで、倫理観や道徳観が失われてしまうからだそうです。

ヒトは「いじめ」をやめられない (小学館新書)
「いじめ」を脳科学する 「子どものいじめ撲滅」に向けて、大人たちが尽力している一方で、大人社会でも「パワハラ」「セクハラ」などの事件が後を絶ちません。しかし、「脳科学的に見て、いじめは本来人間に備わった“機能"による行為ゆえ、なくすことはできない」と、著者である脳科学者・中野信子氏は言います。ならば、いじめに対するアプ...
ル・ボンが考える~群衆の主な特徴~
① 衝動的で、動揺しやすく、昂奮しやすい
② 暗示を受けやすく、物事を軽々しく信ずる性質
③ 感情が誇張的で単純であること
④ 偏狭さと横暴さと保守的傾向
***
この4つの特徴からいろんなイメージが浮かんできます。
漫画でいうと、『デスノート』で、
ニアのビルに群衆が突っ込んでいくシーンですね。

このあと、ニアは空からお金をバラ撒きます。
すると、群衆は本来の目的を忘れ、お金を拾い集めるようになり、
その隙に乗じてニアはビルから脱出に成功します。
***
このように、
個人が群衆になると、
それまであった「個性」や「理性」を喪失させ、
「野蛮化」してしまうことを
ル・ボンは指摘しています。
***
芸能人がスキャンダルを起こしたり、不正を行ったりすると、
SNSでは、およそこの世の全ての暴言が、芸能人に対して、吐きかけられます。
やってる本人は、正義を執行しているつもりで、気持ちがいいですし、
いいねや、リツイートされると快感がともないます。
そして、俺も! わたしも! と、多くの人が暴言を吐きかけるようになります。
ここにも群集心理が働いているといえます。

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