スタニスワフ・レム著『ソラリス』Part4

読書感想

※ ネタバレ有です。

結論

本書で、著者が伝えたかった、メッセージとは、

「他者と向き合う勇気」

「違和感を違和感のままおいておく勇気」

です。

理由

本書では、
「絶対的な他者」を
「幽体」という形で表現しています。

「幽体」の正体は、パイロットたちの
トラウマが実体化されたものでした。

主人公クリスの前に現れた「幽体」は
自殺したはずの、恋人でした。

クリスは、最後の最後まで、
翻弄されながらも、「幽体」、すなわち、
死んだはずの恋人に、目をそらさず、向き合い続けます。

具体例

「幽体」とは、絶対的な他者です。
人のリトマス試験紙的な役割を持っています。

「幽体」と対面し、

パニックになる者、
科学的に分析しようとする者、
耐えきれずに、自殺してしまう者

様々です。

それでもラストシーンで、
クリスは、喪失感に陥りながらも
惑星ソラリスから、背を向けようとは、しませんでした。

結論

他者を、
屈服させるわけでもなく、
排除するわけでもなく、

他者と、
向き合い続けること
関わり合い続けること

それこそが著者が伝えたかった
メッセージだと思いました。

【幸福のヒント】

嫌なもの、目を背けたくなるもの、

拒絶したくなるもの、「他者」を差別せず、区別せず、

「向き合う、関わり合う、勇気」を持つ。

「違和感を、違和感のままおいておく、勇気」を持つ。

ソラリス (ハヤカワ文庫SF)
惑星ソラリス――この静謐なる星は意思を持った海に表面を覆われていた。惑星の謎の解明のため、ステーションに派遣された心理学者ケルヴィンは変わり果てた研究員たちを目にする。彼らにいったい何が? ケルヴィンもまたソラリスの海がもたらす現象に囚われていく……。人間以外の理性との接触は可能か?――知の巨人が世界に問いかけたSF史...

参考文献

スタニスワフ・レム『ソラリス』 2017年12月 (100分 de 名著)
スタニスワフ・レム『ソラリス』 2017年12月 (100分 de 名著)
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