ハンナ・アーレント著『全体主義の起原』普遍的人間の理想の限界

読書感想

ハンナ・アーレント著『全体主義の起原』の覚え書き、
本書から得た気づきについて。

某国の歪んだ思想

以下は、某国が歩んだ、誤った思想に基づいた歴史である。

「国民国家」を強化していくためには、「国民」という枠組みでは弱かった。

(※ 「国民」Nation・・・言語、歴史、文化を共有する民)

そこで、持ち出されたのが

「民族」という概念。

「国民国家」から「民族」へと、枠組みを拡大した。

こうして、

「我々のルーツとなる民族の領土を取り戻そう」というロジックが解放された。

また、領地を統治するための理屈として、「人種主義思想」が持ち出された。

(※ 「人種主義思想」・・・人間には人種があり、優劣があるという思想

人間には人権がある、という根本を忘れてはならない

人間には普遍的な人権がある。

それを無視し、どんどん歪んだ思想が進行したことがわかった。

仏教には、自分の枠組み(はからい)を外すために「智慧」があり、

差別、区別、を解体する「空」という概念がある。

とは言え、理想には限界がある。

難民の受け入れ問題

難民の受け入れ問題を考えるとき、

難民を保護し、基本的な人権を与えようとすると、

国語教育、軍隊、警察、命を懸けて守る
安全保障、経済的負担、国民の幸福・・・

それらと天秤にかけたとき、
普遍的人間の理想、の限界にぶつかる。

どうしても自国の国民に天秤は落ちてしまう。

結論

やはり、最初の発端となる、歪んだ〇〇主義思想で
歯止めをかけなければいけない。

〇〇主義思想は、
視野を狭くし、目の前の事象を物質化し、
物質をコントロールしよう、
という思考が働く。

また、国民感情が盛り上がる素地(起爆剤)も払拭しなければならない。

現代なら、経済的困窮や、コロナ禍の閉塞感である。

閉塞感の中にいると、

「〇〇は既得権益である」という情報を与えられたとき

「俺が苦しい理由はアイツのせいだったのか!」

というストーリーが瞬時に出来上がり、暴走してしまう。

最初の情報の真偽を確かめようとせずに、

本当に考えないといけないことから目を逸らしてしまい

無意味で不必要な争いが起きてしまう。

【幸福のヒント】

今、現在、の状態を正しく認識し、

誤ったストーリーに乗せられていないかをチェックする。

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