【本の要約・気づき】『戦争論』ロジェ・カイヨワ著――なぜ、人類は戦争をするのか (ロシア、ウクライナ) Part2

読書感想

前回は、和平をもたらしたはずの

民主国家の誕生により、

戦争は万人のものとなった、

というところまで述べました。


今回は、文明の発達により、

戦争は歯止めが効かなくなった

という内容です。

前提となる用語等の説明

経済システムとはなにか

経済システムとは、

社会において、

財やサービスを

分配することです。


需要があることで、

供給が起こり、

モノが手元に届きます。

産業革命がもたらしもの

産業革命により、効率化、合理化が促進し、

モノが大量生産されるようになりました。


それは、地球が生産によるダメージを

受けとめきれないほどです。


また、産業革命により、地方から都市へ、

大量に、人の移動が起こりました。

ナショナリズム

国家という共同体と、

バラバラの国民を、

結び付けようとする

思想や運動のこと。

文明が発達することで、戦争は歯止めが効かなくなった

戦争兵器の目的は使って壊すもの

産業革命により、大量に、より安く

モノが作られるようになりました。

兵器も例外ではありません。


兵器の目的は、使って壊すことです。

つまり、

戦争になった方が経済システムが

循環するのです。

国家はナショナリズムを利用した

わたしたち、一人一人は

国という大きなくくりからすれば

無名の一人です。


産業革命によって

地方から都会へ出てきた

大量の人たちにとっては、

自分がベルトコンベアーの

一部と化すことに違和感や抵抗を感じます。

生きる目的や意味が分からなくなるからです。


国家はこの心理を利用しました。

「あなたたちは無名の一人かもしれない。

しかし、あなたの力が国の支えるになっているのだ」と。


国家は、メディアを活用し、

国民は国家を支える力なのだと

意識づけを行います。(国威発揚)


これにより、

「戦争のために、命を捧げることがお国の役に立つことなのだ」

という、生きる意味、目的が植え付けられるのです。

(次回に続きます。)

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NHK 100分de名著で紹介された際の、番組テキストです。

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