【本の要約・気づき】『ペスト』カミュ著――疫病という名の現実問題

読書感想

本書は、カミュが描いた

不条理文学の代表作です。



『ペスト』という疫病が

実在する都市、

オランで流行します。



災厄が集団を襲うとき、

人はどのように立ち向かうのかが

リアルに描かれています。




本書における “ペスト” とはなにか

コロナ前の生活

3年前、私は世界や人生に

何の疑問を抱くことなく、

資本主義の豊かさを享受し、

のんきに暮らしていました。



しかし、コロナが流行してから

それまでの日常がガラガラと

崩れていきました。




コロナ後の生活

まず日常ではマスク着用が絶対となっています。

混雑化ではソーシャルディスタンスが求められます。

近所のスーパーマーケットでは、

距離を空けるように、

レジの待機列の足元に

マーカーが記されるようになりました。



飲食店にはアクリル板が設置されました。

緊急非常事態宣言が出されると、

酒類の提供時間や営業時間が制限されます。



県外の移動も制限、イベントも制限・・・




私自身に起こった変化

コロナ禍によって、

日常の秩序や、ルール、価値体系が崩れ、

世界や人生に疑問を抱かざるを得なくなりました。



『ペスト』で描かれていることも

全く同じです。



災厄下では、人間に、人生の“問い”を

引き起こさせるのです。


とある男性のエピソード

先日、テレビのドキュメンタリー番組を

観ていました。



とある男性の話なのですが、

コロナ前までは働きづめで

家庭をかえりみなかったといいます。



コロナ禍になり、

家族と過ごす時間が増えたことで、

その時間の大切さを

思い知ったと言います。



男性は、会社に尽くし、働きづめだった

あの頃の自分をかえりみて

このままでいいのだろうか? と疑問を感じ、

一念発起し、田舎で農場経営を

することにしたといいます。



規模の大きさは違えど

この3年の間で

自分の人生を問い直した人は

たくさんいると思います。



ペスト、コロナ――

災厄は、私たちを夢から目覚めさせ、

現実を叩きつけるものだといえます。



ペストでは、災厄下にいる

人たちがどのように戸惑い、

立ち向かうのか。



次回以降にまとめたいと思います。


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