今回は、
「核兵器によって、戦争は姿を形を変えた。」
というテーマです。
核兵器の登場によって戦争は姿形を変えた。
それまでの戦争
核兵器が登場するまでの戦争は、
国同士の争いであり、相手を負かす、
服従させることを目的としていました。
核兵器の登場
一方が核兵器をひとたび使用すると、
応酬になり、互いが破滅を迎えます。
それだけに、容易には使えません。
核兵器の登場により、
互いがにらみ合うことしかできない
膠着状態を作り出したのです。
核兵器は戦争を止める福音か?
テロという敵
2001.9.11 アメリカ同時多発テロ事件が
置きました。
ここから戦争は国と国の戦いから
国とテロリストの戦いに形を変えます。
テロリストとの戦いとは
テロリストたちは国内に潜伏して
攻撃を仕掛けてきます。
アメリカはテロリストからの
対抗措置のため、愛国者法を作りました。
これにより、監視社会が進みます。
テロリストの監視のためとはいえ、
国民全体が監視下におかれるのです。
民間の軍事会社なども登場し、
平時なのに軍需産業は拡大しました。
むしろ、戦時と平時の境が
なくなったというほうが正しいでしょうね。
テロとの戦いに、降伏や講和はなく、
終わりがありません。
戦争は目に見えない脅威となりました。
戦争は止められないのか
本書によって、
人間の精神には、
戦争に向かっていくという
傾きがある、ということが明らかにされました。
そして、戦争は時代とともに
恐ろしいカタチへと変貌したことも
わかりました。
絶望しかないのでしょうか。
正しく知ることから
唯一の希望としては
本書を通して
「知ることができた」
ことです。
私は、それまでは、
戦争とは目に見えないバケモノで
誰も止めることはできない
腫れ物のような扱いをしてきました。
しかし、
本書で「知ること」により、
本来、人間にはこのような性質、
本質があるんだということがわかりました。
この前提を「知っている、知らない」では
大きな差があると思います。
戦争とは、目に見えないバケモノから
どうやら実体はこうらしい、
という風に、
正しく受け止めれる力はついたのでないかと
思います。
NHK 100分de名著で紹介された際の、番組テキストです。
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