中野信子著『サイコパス』

読書感想

本書によると、サイコパスと一般人とでは、脳に差異がみられます。

たとえば、
サイコパスは大脳辺縁系にある偏桃体の活動が低いです。

ここは、
快不快、恐怖、危険という判断を下すところです。
つまり、サイコパスは恐怖や危険を感じにくいのです。

また、
サイコパスは海馬が左右非対称です。
ここは記憶や、「なにをすべきか、すべきでないか」を
学習する領域でもあります。

さらに、
サイコパスは、前頭前皮質の活動が低く、偏桃体との結びつきも弱いそうです。

前頭前皮質は、共感、配慮、利他、社会脳、
道徳的な判断、恐怖条件付け、行動の抑制、

痛みの刺激に対する判断、
中長期的な報酬の獲得についてや、
ものごとの善悪、美醜、自省なども司っています。

つまり、
サイコパスは、危険をかえりみずに、
アブナイことを平然と繰り返しやってのけ、

他者に危害や損害を与えてることにためらいがなく、
自己の利益のために短絡的な行動に出るといいます。

本書を読んで私は、サイコパスが怖い、というより
脳の活動的、そうでない、機能不全により
性格や行動が決まってしまうことに興味深さを覚えました。

たとえば、私は計画を練るのがヘタだったり
のんびりした性格をしています。

もしかしたら、脳の一部分が活動的でないの「かも」しれません。

他にも、短絡的で暴力的な漫画のキャラクターや
ハイリスクハイリターンを好む友人、知人などが
頭にも浮かんだりもしました。

私は人生でたいせつなのは
「観察」→「学び」→「自己成長」
だと思っています。

観察がなければ学びはありません。
学びがなければ自己成長はありません。
自己成長がなければ幸福がないからです。

職場に「嫌いな人」ってどうしてもいると思うんですけど、
「嫌い」って判断した瞬間レッテル貼りをして
それ以上その人のことを見向きしなくなります。

レッテル貼り=思考停止です。

でも、地球に生きている人間、誰一人として完璧な人はいません。
誰しも欠落感を抱えて生きています。

自分を省みつつ、他者の欠落した部分をよくよく観察して
抱きしめてあげると、そこには学びがたくさんあって
人生を実りある豊かなものにしてくれると思っています。

https://amzn.to/3FNYSb7

コメント

タイトルとURLをコピーしました