林道義著『父性の復権』

読書感想

母性についてはすぐにイメージしやすいと思いますが、
父性については明確に説明できるひとは少ないのではないでしょうか。

本書では父性を明確に定義し、父性の理想像を探っていきます。

父の役割

父性とは、
家族をまとめあげて、
理念を掲げ、
文化を伝え、
社会のルールを教える
役割にあります。

父性が欠如していると、子どもに悪影響が出ます。

例えば、
子どもには秩序感覚がないまま育ってしまうので、無法者になってしまう、

または、自分の好き嫌い、快・不快の基準で判断してしまうことで
利己的な人間になってしまう、

または、父性が示す「基準」がない為に、
自分と世の中との距離を測れなくなり、
無気力な人間になってしまいます。

子どもの不登校の問題

母子が、子どもの不登校について相談にきました。

よくよく話を聞いてみると父親が定職に就かず
昼間からテレビを観て酒を飲んだり、
深夜遅くまで起きているといいます。

子どもは寝つきが悪く、
夜遅くまでテレビを観ているといいます。

父性が欠如した家庭では子どもに悪い影響が出るのです。

父性とは

子どもにとって母親とはつながりのある一心一体の存在です。
子どもは母親のお腹から出てきて母親に抱きとめられながら
お乳を飲んで育ちます。

対して、
子どもにとって父親とは、はじめての「対象」なのです。

それが、超えるべき「対象」であったとしても
批判の「対象」であったにせよ、それが「基準」となるのです。

Bitly
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「父性」という観点から映画作品を評論する内容です。
これを読んでからは映画ライフが一変しました。

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