人は自分の精神に近い音楽を好む。(筋肉少女帯、鬼束ちひろ、中野信子著『メタル脳』(前編)

雑記

人は自分の精神に近い音楽を好む。

失恋したときに、ラブソングを聴くとつらい気持ちになりますよね。
反対に、失恋したときに、失恋ソングを聴くと
「わたしの傷ついた心を分かってくれている・・・」気がして癒されることがあります。

これを「同質性の原理」といいます。

筋肉少女帯の代表曲『蜘蛛の糸』では、

友達がいないからノートに猫のラクガキをして
時間を潰す子が主人公です。

クラスで騒いでいる陽キャたちを
「くだらない人たち」と蔑み、
それでいて好きな子を目で追い、妄想の世界にヒキコモリます。

筋肉少女帯には、こういった学校や社会でマイノリティ側に
スポットをあてた曲が多数存在します。

私が筋肉少女帯と出会ったとき、
このバンドは「私のことを歌っている!」
このバンドは「私のことを分かっている!」と
驚きつつ歓喜しました。

世の中のダークサイドにスポットを当てる

大人になると、「世の中は綺麗事で埋まらない」ということや、
キラキラしたことばかりじゃないことがだんだん分かってきます。

そんなときに、世の中のランキングチャートを占める
キラキラした曲を聴いても私の心には響きませんでした。

私は筋肉少女帯ではじめて「人が死ぬ」曲に出会いました。
「音楽の歌詞にこんなことを書いてもいいんだ!」と
なぜかヒヤヒヤしたのを覚えています。

どちらかといえばマイノリティ側の私が
危険なワードが飛び交う楽曲にのめりこんでも、
より危険な思考にならなかったのには
科学的な根拠があります。

オーストラリアのクイーンズランド大学の
ジュヌビエーブ・ディングル博士の研究によると、

メタルやパンクをはじめとして「エクストリーム・ミュージック」を
日常的に聴いていると「怒りをコントロールする」効果があることが
明らかになりました。


むしろ筋肉少女帯を聴くたびに「癒されている」感覚があったのは
ここからきているのだとも思います。

音楽には“そういった”力があるのではないでしょうか。

【次回に続きます。】

参考文献

Bitly
Bitly
君だけが憶えている映画
Listen to content by 筋肉少女帯.

コメント

タイトルとURLをコピーしました