本日のNHK『あさイチ』にて紹介されていた
湊かなえさんオススメの絵本についてまとめました!
湊かなえさんが好きな絵本とは?
『おばけリンゴ』ヤーノシュ (著, イラスト), やがわ すみこ (翻訳)
◆ あらすじ
主人公のワルターはリンゴの木を持っていましたが、
全く実がなりませんでした。
1つでもいいからリンゴになりますようにと願っていると
巨大なおばけリンゴが成るように。
売りに出してみると、
気味悪がられて誰も買ってくれません。
王の命令により、竜に差し出せと命じられます。
◆ 湊かなえさんの感想
「幼稚園の頃読んだが
当時は良さがわからなかった。
小説家になって
デビュー作の『告白』が手に負えないくらい売れて
『おばけリンゴ』と同じだとおもった。
自分の力どうにかしようと思っちゃだめなんだ
任せていれば最善の形になるんだな、
というメッセージを感じました。
幼稚園の頃の自分から、大人になった自分への贈り物だと思いました。」
『半日村』斎藤 隆介 (著), 滝平 二郎 (イラスト)
◆ あらすじ
半日村には大きな山があり、半日しか日が当たりません。
作物は育たず、村人はやせほそっていました。
村の子ども、一平が山の砂を袋に詰めて、
少しずつ川に捨てることをはじめました。
最初、村の人たちは馬鹿げたことをしていると笑っていましたが、
だんだん一平を手伝うようになります。
何年も何年もかけてやり続けていると、
ある日朝日を拝めるように。
作物が育ち、半日村は一日村になりました。
◆ 湊かなえさんの感想
「小学校4年生の担任の先生が読んでくれた絵本です。
誰かに笑われてもコツコツ続けていけば
大きなことを達成できるという
メッセージをもらいました。
大人になってからでも、
半日村を思い出して小説を
1字1字書いています。
小説は1冊あたり、400字詰め原稿用紙400枚
毎回こんな量は到底書けない、
次こそ無理だ、次こそ無理だと思っています。
でも、
今日サボったら明日もっとつらい
半日村のことを思い出して
一平が砂を袋に詰めるかのように1字1字書いています。
小説を書き上げたときは、半日村が1日村になった!
という達成感でいっぱいになります」
『パンダ銭湯』tupera tupera (著)
◆ 概要
パンダのみが通える銭湯を描いたコミカルな作品
◆ 湊かなえさんの感想
「大人になってから出会った絵本です。
子供に読んであげようと手に取ってみたら
予想外の展開!
発想がすごい!
親子で笑える!
つらいときはこれを読もうと思う作品!
擬音や、細部の描き込みに面白味がある!」
『もうひとつの場所』清川あさみ
◆ あらすじ・概要
絶滅した動物や、絶滅危惧種を糸やビーズを使って描かれた本
◆ 湊かなえさんの感想
「絶滅した動物や、絶滅危惧種のことを描いた作品というと
お勉強、お説教くさい、重い雰囲気になる内容になりがちだけど、
絶滅危惧種に思いを寄せるために、
地球のことを考えてほしいというメッセージを届けるために
写真ではなく、写真よりももっと想像を掻き立てる
それ以上のもので表現しているところがすごい。
ずっとみていて飽きない。
そして、押し付けがましくなく
自分の中の感情を呼び起こしてくれる作品。
パソコン、スマホ、読書などがしんどいとき、
それでも、空想の世界に行きたいときこれを読むと
心もやすらぐし
インプットするものもあるし
どこか違う世界にもつれてってくれる。
プレゼントでこれをもらうと「おっ!」となります」
この絵本の作者、清川あさみさんは、
湊かなえさんと同じ淡路島出身で
小説の表紙もお願いして作ってもらったと言います。
『贖罪』
『サファイア』
の表紙がそうです。
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