映画をもっと深く理解したいと思ったことはありませんか?
せっかくお金や時間をかけて映画を観るのですから作品を深く理解して、骨の髄まで楽しみ尽くしたいですよね。
映画を深く理解する為に
『父滅の刃~消えた父親はどこへ アニメ・映画の心理分析~ 』はとても役に立つ一冊です。
著者:樺沢紫苑先生について
精神科医であり、作家。これまでに出版した本は30冊以上。ビジネス書『学びを結果に変えるアウトプット大全』は60万部を超えるベストセラー本になりました。
またYoutubeチャンネルは登録者数30万人以上。そして映画評論家でもあり、現在でも月に20本は映画を観ていると言います。
今回紹介する書籍、『父滅の刃』は、父性に注目して映画を観ると、より深く映画を理解出来るという内容となっています。
父性とは
父性とは、家族をまとめあげ、社会のルールを教え、子どもにとっての尊敬や憧れの対象となる父親の役割、機能のことを言います。
さらに行き過ぎた父性をbad father、適切だとgood fatherと本書では定義しています。
父性は子供に影響を与える
子供にとって父親は初めての「対象」です。
子どもは「対象」があるからこそ、「指標」や「基準」が分かります。
もし「対象」となる存在がなければ、子供は「指標」や「基準」が分からないまま社会に放り出されることになります。
無数にある選択肢の中から何の手掛かりもなく、何かを掴み取るということは、子どもにとってきわめて無理な課題です。たちまち無気力化し、不登校、引きこもりの原因となります。
父親が子供にしっかりと社会のルール教え、躾をし、尊敬、憧れの「対象」となることで、はじめて子どもに社会でもやっていける秩序感覚が備わるのです。
だからといって厳しく躾ければいいというものでもありません。厳し過ぎる父親は子どもの精神に悪影響です。
エヴァンゲリオンでいうと、碇シンジくんは厳し過ぎる父親のせいで内向的な性格となりました。
このように父性は子供に多大な影響を与えるのです。
父性に注目して映画を観る
父性に注目して映画を観る、それは、キャラクターの性格や言動、行動原理を読み取って観る、という事です。
どうしてこのキャラクターは内向的なのか、どうしてこの主人公は旅に出るのか、どうしてこの女性キャラクターはこの男に惹かれるのかという事が見えてくるようになります。
それらは全て父性で説明がつきます。
主人公の家族構成に注目すると父親が不在 → 規律・規範が備わっていない → 非行に走る
真面目で清楚な女性がワルい男性に惹かれる → その女性の父親はよわよわしい → アウトローだけど、ワイルドな男性の父性部分に惹かれていた
厳しい師に社会の規律・規範を教えられる → 主人公は精神的に成長し、自立し、決断し、課題を 乗り越える → 社会への船出を果たす事が出来るようになる。
まとめ
人は父性の影響を多大に受けて成長します。
その父性に注目して映画を観ると登場人物の性格や言動、行動原理、心境の変化を読み取る事が出来ます。これにより映画を深く理解出来るようになったり、考察出来るようになったりします。
本書は映画ライフが変わる一冊と言えます。
下記、凄く興味深くて、面白いです。是非チェックしてみて下さい!
精神科医樺沢紫苑のシン・エヴァンゲリオンで学ぶ「挑戦を恐れる人」への対処法https://news.yahoo.co.jp/articles/0a860be2d7403063c2a9f27b140c2cb4f4f2145a
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