【超オススメ本】ミヒャエル・エンデ 『モモ』

読書感想

「星の時間」

モモは時間の国で過ごした体験をすぐに友人たちに話したくなります。

時間を司る老人、マイスター・ホラにこのことを話してよいかを尋ねると

今、話そうとしても伝わらない、機が熟すのを待った方がよいとさとされます。

ホラはその話すタイミングのことを「星の時間」といいました。

「それはね、あらゆる物体も生物も、

はるか天空のかなたの星々にいたるまで、

まったく一回きりしかおこりえないようなやり方で

たがいに働きあうような瞬間のことだ。

だがざんねんながら、

人間はたいてい

その瞬間を利用することを知らない。

だから「星の時間」は気づかれないままに

すぎさってしまうことがおおいのだ。」

「星の時間」、すごくうつくしく響くことばです。

何月何日、何時何分、といった時計でははかれない時間のことをいうのでしょう。

ふいに、第6感のようなものがはたらいて、

胸のうちからか、

脳の奥からかわいてくる

「今、この瞬間しかない!」と思えるタイミング、

それは「人との関係」のあいだで訪れるタイミングだと思います。

「自然」(じねん)

「自然」とは身近な仏教用語です。

「みずから」・・・『自分の意思で』

「おのずから」・・・『ひとりでに、勝手に』

自らと、自ずからが合致するタイミングこそ、

機が熟したタイミングで、そこに人との関係性が交わったとき、

「星の時間」はおとずれるのでしょう。

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