スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム ネタバレ感想・考察

映画感想

これより先、ネタバレありです。

この世の中は自らの信念で相手をねじ伏せるマウント取り合戦

世の中にはさまざまな「対立」があります。
1つの出来事が報じられたても、人の数だけ解釈があります。
各々に「信念」があるからです。

本作でも、

スパイダーマン/スパイダーマンを指示する人たち/スパイダーマンを犯罪者と罵る人たち

スパイダーマン/Dr.ストレンジ

スパイダーマン/異世界の悪役たち

それぞれが、それぞれに「対立」しています。

日常においても、

SNSでは自分の主張を押し通そう、異論は排除しよう、
論破しようというマウントの取り合いが起きています。

家族、夫婦、恋人、友人、学校、職場の人たちとは、
「人は自分を正当化する倫理を選びがち」であるゆえ、
ある部分では折り合えても、特定の部分では分かり合うことは難しく、「対立」します。

特定の国々では、自らの主張と要求を押しつけ、従わないものは敵である!
といった交渉を得意としています。

お互いの「物語」に耳を傾けることの大切さ

しかし、

本作のスパイダーマン、ピーター・パーカーは
「対話」を試みようとします。

「対話」を試みたとき、それぞれが持つ「信念」の先にある
「その人を形成した時間」や「その人の物語」に触れることができます。

そうすることで、
理解しあうことは難しいかもしれませんが、
肌が焼けてひりつくような、怒りや、不満をやわらげることはできます。

「あなたの気持ち、わかるよ」のうすっぺらさ

本作のスパイダーマンは、世の中に正体がバレ、世界から批難されたり、
親友、恋人、家族に迷惑をかけた罪悪感に押しつぶされそうになったり、
進路が閉ざされたりと、人生がめちゃくちゃになります。

そして、戦闘の中で育ての親、メイを亡くします。

耐え難いほどの悲しい出来事が起こった時に、

誰かに「あなたの気持ち、わかるよ」と言われたら

薄っぺらく感じませんか?

「誰も私の苦しみなんて分かりっこないのに!」

と、腹立たしさすら、感じるかもしれません。

それは、その経験や胸に沸き起こった感情が
あなたにリアルに起こったことで、
他者には起こっていないことだからです。

しかし、

本作では、世界の歪みのせいで異性から現れた2人のピーターが
この世界のピーターに声をかけてくれます。

1人はベンを亡くし、1人は恋人を亡くしています。

同じ大切な人を亡くした者同士なので、

共鳴し、

心を通わせることができたのです!

日常生活のやりとり、SNS、政治のように、

「わたしだけが苦しい!」

「わたしだけが怒っている!」

「わたしだけの不満だ!」

だから

「理解せよ!」「要求を呑め!」「従え!」

と、このように、マウント取り合戦していては、
お互いは平行線をたどるか、怒りと憎しみで、他者を排除して終わってしまいます。

「対話」することで、完全に理解は出来なくとも、
お互いの「信念」、「主張」の先にある、その人を形作った「背景」を知ることができます。
これが、他者を知るための、第一歩、となります。

自分と他者との「対立」を避けるヒント、それがこの映画にはありました。

次回は、もう少し部分的な考察をしたいと思います!

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