『貞観政要』
本書は、唐の時代、幾多の戦乱を乗り越え、
太平の世を現出させた太宗が名臣たちと交わした
問答をまとめたもの。
「指導者の条件」「人材の登用」「後継者の育成」など、
およそ組織運営に関わる人間なら必ず迷い、
悩むであろう問題に古人はどのように臨んできたのか。
本書には汲めども尽きぬ教訓が今も満ち溢れている。
(紹介文より抜粋)
優れたリーダーの条件
本書によると、優れたリーダーの条件には
① 部下の諫言(ズバズバ遠慮のない指摘)を受け入れる
② 権限の感覚を知る
とあります。
部下から指摘してもらうための役職まで設けた、
というのだから驚きです。
「権限」の感覚とは
リーダーは部下の能力を見出し、その能力を存分に発揮できるように
適切な人員配置をしたなら、後は部下の仕事を信じて任せた方が
組織はうまく回る、ということです。

貞観政要 (ちくま学芸文庫)
貞観政要 (ちくま学芸文庫)
『努力不要論』にも通じる
中野信子著『努力不要論』にも同じようなことが書かれていました。
自分が出来ないことをがんばるより、
得意なことは得意な人に任せましょう。
自分は白い花しか咲かせられないのに
頑張ってもがいて赤い花を咲かせようと
必死になるひとがいます。
血のにじむような努力をしても
結果はかえってこないかもしれないし、
せいぜいピンク色の花にしかならないかもしれません。
それよりも白い花を
より美しく、大きく、たくさん咲かせる方がいい、
といった内容でした。

努力不要論――脳科学が解く! 「がんばってるのに報われない」と思ったら読む本
「努力は報われる」って本当? 今一番注目されている脳科学者が、 大人は誰も口に出したがらなかった 「努力」のウソとホントを解き明かします! ■――もう、無駄な汗は流させない! ――■ 「努力は報われる」「努力はウソをつかない」など、 世の中を見渡してみると、努力をゴリ押しする言葉がアチコチにあふれています。 しかし、結...
優れた組織というのは、最初の人員配置で9割方決まる、
と言いますから、部下との密な面談や、
部下の能力が発揮できるような配置になるように
リーダーはしっかり部下を観察しなければいけませんね。

座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」 (角川新書)
「僕は毎日、この古典に叱られています」(著者)―― 中国は唐の2代皇帝・太宗...
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