【本の要約・気づき】『ニコマコス倫理学』アリストテレス著――よく生き、幸福を実践する。

読書感想

人と動物の違い

アリストテレスは

人と動物の違いは何かを

考えたとき、



理性でもって、

自分をコントロールすることだ、

と結論づけます。



そこから、

よく生きる、

幸福に向かって生きることは、

理性をうまく活用することで

自分の才能を開花させることだ、

と説くのです。



次に、具体例を挙げてみます。




理性で自分をコントロールし、よく生きる

ある女性の例を挙げてみます。

会社員の女性は友達と遊ぶことが大好き。

あるとき、スキルアップのために

資格試験に挑戦します。



試験勉強をしているとき、

友人からの遊びの誘いがあります。






しかし、今ここで誘惑に負けてしまっては

試験には合格できません。



理性で自分をコントロールし、

なんとか誘惑に打ち克ち、

試験勉強に打ち込みます。



そしていよいよ合格発表・・・

結果は・・・



見事合格!

スキルアップすることで

会社からも認められ

大きな仕事も任されるようになり、

給料もアップ!

より、充実した生活を送ることが

できるのでした。



あくまで例なので、

うまくいきすぎた話のように

見えますが、、、それはさておき、



理性的に生きることで

幸福に向かっている、



理性的でなければ、

その後の人生が、

よくない方向に向かっていたかもしれない

ということはイメージしやすいと思います。




よく生きるために必要なもの=徳

アリストテレスは

よく生きるために必要なものとして

2つの「徳」を挙げます。




思考の徳(知的徳)

「思考の徳」とは、

勉強をするなどして、

学んで得られる徳のことを

指します。




性格の徳(倫理的徳)

性格の徳とは、

倫理的な徳のことで、

こちらは習慣的によいことをすることで

身についてきます。


アリストテレスは

よくあろうという姿勢や、習慣が

自分の持っている才能を開花させるのに必要であり、

そうすることで、幸福につながる

と言っているのですね。




徳を身につける=ガマンではない。

理性的に生きるとは、

自分をコントロールすることである

と言いました。



そして、よく生きるために

2つの徳を挙げました。



以上のことから、

徳を身につけるということは

単にガマンするということでは

ありません。



理性的に生きることで
(自分をコントロールすることで)

自分の力や才能を発揮したり、

充実した生活を送ることにつながり、

幸福につながる。

ということなのです。



(次回に続きます。)


(以上、22.05.08 放送 『100分de名著』よりまとめ)




ニコマコス倫理学(上) (光文社古典新訳文庫)
ニコマコス倫理学(上) (光文社古典新訳文庫)
アリストテレス『ニコマコス倫理学』 2022年5月 (NHKテキスト)
「究極の幸福」はどこにある? 「人はいかに生きるべきか」を徹底的に考え抜き、2000年以上も生き残った古典中の古典。人生の目的はなんだろうか? 幸福はいかに獲得しうるのか? 正義とは、勇気とは、友愛とは? 古代ギリシア最高の知性による思索を...

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