私たちはお金を稼ぐために働きますが
労働中にケガをしてしまった場合は
どうなるのでしょうか。
NHKあさイチの
「人生100年時代の働き方 仕事によるけが・病気どうすれば?」
の内容をまとめてみました。
コロナ禍で増加! 企業の労災隠し
労働者を支援するNPO法人によると
コロナ禍により、労働者の長時間労働や、
労働負担は増加傾向にあり、それに比例して
労働中のケガや事故も増えているそうです。
しかし、残念なことに、
企業体質、保険料の負担増の回避、
企業イメージダウンを避けるため、
企業の労災隠しもまた増えています。
ただし、
経営者が、労働中のケガや事故を
労基署に報告することは、
経営者側の義務であり、
労働者は、労災保険を申請する権利があります。
派遣社員・パート・アルバイトでも労災は認定される!
仕事中によるケガ・病気の補償は
非正規雇用者でも認められています。
正社員・派遣社員・パート・アルバイト
→労災保険
フリーランス(業務委託)
→特別加入の制度がある
フリーランスの方が利用できる制度
近年増加している、フリーランスの方が利用できる
労災保険の特別加入制度があります。
対象
2021年4月~
芸能従事者、アニメーション制作従事者、柔道整復師
2021年9月~
自転車配達員、ITフリーランス
2022年4月
あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師
特別加入の労災保険の保険料
気になる保険料についてですが
平均賃金や、労働内容によって
変動するようです。
フリーランス相談窓口 フリーランス・トラブル110
フリーランスの方向けの相談窓口があります。
フリーランス・トラブル110
0120-532-110
平日(午前11:30~午後7:30)

主な労災補償
療養補償 → 療養費の全額
休業補償 → 平均賃金の80% (休業4日目以降)
これは労災になる?ならない?
作業負担が軽い、日常動作が含まれる仕事
→ ケガの大小に関係なく労災になります
証明する人がいない
→ 証言者がいなくても、認定されることもある
事故後の報告
→ 事後報告でも問題ありません。
精神疾患の場合
精神疾患の場合ですと、
プライベートによる原因と
仕事中による原因とがわかりづらいものですが、
近年は、長時間労働や、パワハラ問題が
大きく取りざたされていることもあり、
認められやすくなっているそうです。
主な労災保険請求の時効
療養補償 → 療養費用支払い翌日から2年
休業補償 → 休んで賃金をもらえなかった翌日から2年
遺族補償 → 亡くなった翌日から5年
障害補償 → 傷病が治癒した翌日から5年
労災を申請しづらいときは
労災指定病院(労災保険指定医療機関)
労働中にケガをしてしまった場合、
労災指定病院に行くと、
必要な書類をまとめてくれ
病院が、会社を通さず労基署へ労災申請してくれます。
また、
治療費は一般の病院と違い、負担ゼロです。
(一般の病院の場合、建て替えとなる)
窓口に相談する
会社側が労災を申請してくれない場合は
会社の労働組合に相談する。
個人で労基署に相談する、NPO法人、
法律専門家を頼る、などの選択肢があります。
また、労働組合に加入してない場合は、
個人で加入できる「労災ユニオン」もあります。
まとめ
労働中にケガをしてしまった場合、
非正規雇用労働者などの立場の弱い人、
女性、高齢者、外国人労働者など、
なかなか自ら声を上げにくいところもあると思います。
しかし、
そもそも労災の制度は
同じことを繰り返さないために、
労働環境をよくするためにあるものです。
これから労働者の平均年齢が上がると
ますますケガや事故が起きやすくなるでしょう。
企業側は真剣に労働環境の改善に
取り組まなければなりません。
また、労働者側は、労災申請は権利と知り
もしも、労災申請を受けてくれない場合は
相談窓口を利用することからはじめて
いただきたいと思います。
参考文献
幸福の4因子について、より詳しく学べます。
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